2010年10月26日火曜日

EDEN

アフタヌーンで連載された作品。長編SFだけど途中で飽きずに最後まで一気に読める傑作EDEN(著:遠藤浩輝)





今より少し未来。
人類は未知の身体が硬質化するウィルス、クローサーウィルスにより全人類が死滅するかと思われたが、結果的には全体の15パーセントの人間が死んだだけだった。

そんな中、人類にもウィルスの抗体を持つ人間がいた。その人間からとったワクチンで人類はウィルスを克服した。

南米最大の麻薬カクテルのボスであるエンノイア・バラードを父に持つ主人公のエリヤ・バラードは父と対立する組織の源父(プロパテール)に母と妹を人質の取られている。

母と妹を救出するために奔走する中で、出会った人との関わりで成長しながら、またその人たちを失っていく。そのたびに少しずつ犯罪者になっていくエリヤ。

この対立や差別しか生まない世界はどうすればよいのか。



そんな中ウィルスが次の段階に進む。
硬質化した人間が結晶化して明らかに意思がある形を取り始めたのだ。太陽光パネルのようなもの、光ケーブル、それらはコロイドと呼ばれるようになる。

コロイドには「意思」があり、今までウィルスで取り込まれたすべての人間の情報が蓄えられていることがわかった。その中では個としてではなく、全として平穏な世界が広がっているという。

このことが世に知れ渡ると、現実に見切りをつけた人が進んでコロイドに取り込まれることに。

その一方で現実でやれることがあるとする人たちもいる。

うまくいかない世界に苦悩する人々の葛藤

そんなコロイドの中心地は母と父の暮らした島だった。

父、エンノイアの選択とは
人間の進むべき道は何か
進化の方向とは
コロイドの「意思」とは

最終巻まで目が離せない展開。


この世界は続いていく。



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BLAME!



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